LAB

参画企業による各界の専門領域に関わる研究をご紹介!
最高のコンディションと、パフォーマンスを発揮するために必要なこととは!?

〜 株式会社俺×FROM PLAYERS 座談会 〜
職場で“笑い”を起こせ!(企画編)

座談会01

皆さんの職場に笑顔はありますか?
私たちの調査の結果で、仕事のパフォーマンスが高い人には、いくつか共通する職場での行動があることが分かりました。その1つが、職場で笑顔になる機会があるかどうか。

今回、2018年夏に開催したFROM PLAYERSのセミナーに来場いただいた元お笑い芸人の中北朋宏さんをお招きして、FROM PLAYERSのメンバー2人と「職場で笑顔を生む方法」や「笑顔を生む職場づくりのアイデア」について語り合いました。

中北 朋宏さん

中北 朋宏さん

株式会社俺 代表取締役社長
「夢諦めたけど人生諦めていない人のために」掲げ、芸人からの就職・転職の支援「芸人ネクスト」、笑いの力で組織を変える「コメディケーション」、2つの事業を展開。
https://ore.co.jp/

「ウケる」は最強のビジネススキルである。
6月19日発売(日本経済新聞出版社

職場で笑う機会がある人は、パフォーマンスが高い

八木:本日は、このような機会をいただき、ありがとうございます。 私たちFROM PLAYERSは、働く人たちのパフォーマンスを高める為に、実践支援や啓蒙活動など、様々な活動をしています。 リサーチ活動もそのひとつですが、パフォーマンスが高い人にはどんな行動傾向があるのか、そのような調査を行うと面白い結果が出ます。職場で笑う機会がある人は、ワークエンゲージメントやパフォーマンスが高く、ストレスが低い。総合的にとても良い状態にあるというものです。

職場で笑う機会がある人は、パフォーマンスが高い

仕事のパフォーマンスと働き方に関する調査
対象:20~60 歳の就労者 20,333 名
(正社員、契約社員、派遣社員) ※自営業を除く

中北さんは、笑いを通じてコミュニケーションそのものを良くする方法をご存知だということで、そのようなお話ができればと思い、楽しみにしていました。

可愛がられるスキルとは?

中北:僕が研修を行う中で、「すべらない話」の構造を図解して提供したりすることがあります。同じ話でも、ここではウケたけれども別のところではスベるっていうのが結構ありますが、なんとなくしゃべっているとそうなります。これを、「フリオチ」とか、笑いのメカニズムにはめ込んでもらうと、安定して笑いが取れるようになります。

目黒:そういう方程式があるんですね。

中北:新入社員研修などで、離職率を下げるために新人君が可愛がられるスキルを教えてほしいと言われると、「かえし」のスキルを教えたりもしています。
普通、「お前馬鹿だな」「お前使えねーな」とか言われた事に対して、何も言わずすみませんって言うと、あ、あまり触ったらアカン奴やなってなりますけど、それを上手に『かえし』てあげることによって、この後輩、ちょっと見所あるな、可愛らしいな、と思われるというのがあります。「かえし」って沢山ありますが、「繰り返し」や「例え返し」というのがあります。

可愛がられるスキルとは?

「繰り返し」は、小ばかにされた時に丁度いいんですが、「お前馬鹿だな」とか言われた時に、「すみません」ではなく、「馬鹿だな」の前に「誰が」をつけて、「誰が馬鹿なんですか?」と言います。「だ~れが馬鹿なんですか?」って笑いながら言うだけでも良いよと。
「例え返し」は、「お前つかえねーな」と言われて、「誰が使えないんですか?」って言うとちょっと棘があったりするので、使えないものを例えて返してあげる。「壊れかけのラジオなの?」とか、「ジンバブエ・ドルなの?」とか。

笑いは筋肉と一緒

目黒:逆にいじる側の人達を研修することはありますか?面白い言い方とか。

中北:あります。一般的な「いじる」と芸人が使う「いじる」とでは実は認識のずれがあってですね。一般的な「いじる」は、マウントとって力を誇示しているような状態、上からみたいな。逆に芸人の「いじる」は、肩車して「この人すごく面白いんです!」と言っているような状態ですね。尊敬の念、愛情です。その認識がまず違います。

笑いは筋肉と一緒

その上で、例えば報告にきた新人が何を言っているか分からなかったとするじゃないですか。そういう時に「お前何言っているんだ?」と言うと、新人が萎縮して思考停止してしまうんですね。いわゆる心理的安全性が担保されていない状態です。その為には、その言葉が同じ意味で聞こえる、さらに傷つかないように言い換える、ということが必要になります。

笑いはこういう言い方をストックしていくのが大切です。筋トレと一緒なんですよ。筋肉みたいにトレーニングすればするほど面白くなっていくんです。ただ、やはり、面白くなりにくい人と面白くなりやすい人がいるんですよ。その違いは、自己認知力なんです。自分の認識がずれていると面白くなれないんですよ。

目黒:自分自身のキャラを分かってないと、なんですね。

「スカブラ」はオフィスを救う?

中北:昨年のセミナーでお話されていたことですが、昔炭鉱にいた「スカブラ」という雑談を促す職業のお話がめちゃくちゃ面白かったです。スカブラが面白いことを言って、それでみんなが雑談することによって生産性が上がって、でも炭鉱業界が不景気になったときにスカブラの方々をクビにしたら生産性が落ちたっていうお話。雑談って増えるとすごくいいなと僕もシンプルに思っています。
例えば、1on1ってご存知ですか?企業で導入するのですが、やってみると皆さんなかなか本音をしゃべらないっていうことが課題になることが多いです。

八木:わかります!なかなかしゃべってくれないですよね。「何か問題ある?」って聞いても「大丈夫です」みたいな。

中北:働き方改革でコミュニケーションの希薄化が問題になり、逆に良質なコミュニケーションを求められる。その一方で、自分らしさや個性が重視されていて、能力のでこぼこ、偏りといったものを尊重しなければならない中で、コミュニケーションが苦手な人とも向き合うことが求められる。その1on1で話せない人とちゃんと対話をするには、根本的にはお互いの信頼関係が重要だったりするのですけど、そこをひとつひとつ紐解いて、ものすごく大きく言うと、「スカブラ」を作りましょうという研修もしています。

目黒:すごいですね。

中北:例えば、人の感情がどういうものかというのを考えた時に、人の感情は人の感情に共鳴して同じ感情を引き出すという傾向があるので、それを元に爆笑ワークというのをやります。とにかく人前で爆笑しましょう、と。そうすると意味無く面白くなりますよね。最初は人が笑いやすい場と話しやすい場を自分からデザインするっていうところからインプットしたりしています。

目黒:弊社の仕事でいうと、メンテナンスを担当する部門は基本的にペアで仕事をするので、本当に1対1の時間が長いです。そうなった時はやはり人と人との相性で、どうしても合わないということはあるんですね・・・。そこにちょっとしたユーモアがあると、本当に仕事や職場が楽しくなるし、離職率が減るとかにもつながるのではないかと思います。ですから僕も非常に興味があります。

「スカブラ」はオフィスを救う?

八木:ユニバーサル園芸社さんのメンテナンスの方に、「この木はどうしてこんなに元気ないんですか?」と質問すると、「この子はもう少し風通しのいい所のほうがいいので」とか教えてくださるんですけど、その植物ネタで、そのあと社内で結構盛り上がるんですよ。さらにその方たちが笑いのスキルを持っていたら、「○曜日はスカブラがグリーン持って来る!」みたいな事に(笑)

目黒:いいですね!でも現段階ではサービススタッフがそこまでやれていないというのが現状ですが。

八木:やれていないというか、普通やらないですよね。植物が好きで会社に入ったのに、お客さん笑わせて来いとか言われたら、ちょっと困る(笑)

目黒:メンテナンスに行くついでに、お客様が植木に対して思っている疑問に答えたりとか、お客様同士の会話のきっかけになる面白い話題を提供したりとかができたら、職場が楽しくなりそうですね。 そのためには弊社スタッフが笑いを学ぶ必要がありますね。

職場環境でコミュニケーションが変わる

八木:私は環境をつくる側の目線ですが、コミュニケーションをよくする上で、環境はとても大切です。例えばあまりにも真っ白でピカピカのオフィスだと皆さん緊張するのか、かえってしゃべらない、ということがよくあるんです。綺麗な机が整然と並んでいると、言葉は悪いですが、なんかこう人も機械の一部になったみたいな気がするんでしょうか・・・。 そこで、ナチュラルで植栽がある環境に変えていくと、皆さん和んでしゃべるということが起きてくるんですよね。

目黒:僕もお仕事させていただいている中での実感として、この10年~15年というスパンで見て、オフィスにグリーンなどの自然な要素がすごく求められてきているなと感じています。あえて机の置き方でランダムな状態を作り出して、無機質から有機質な感じにしているのもその1つでしょうね。

八木:植物は話しやすい雰囲気を作るだけじゃなく、会話のきっかけになったりもしますよね。

目黒:そうですね。新芽が出たりといった変化がありますからね。そこでさらに会話をはずませたいなら、たとえばハエトリソウという食虫植物とか、普段はちょっと見かけない、でも親近感を感じるような物を入れると、皆さんに面白がっていただけると思います。

中北:これも先日のセミナーで目黒さんのお話を伺っていて印象的だったんですが、なんかハエトリソウって、虫を食べ過ぎると体力使って死ぬんですよね?

目黒:そうなんです。あの力(閉じる力)を使いすぎると枯れるんですよ。ものすごく命がけのハンティングをしています(笑)

職場環境でコミュニケーションが変わる

八木:あんな突っ込みどころの多い植物ないですよね(笑) ハエトリソウは環境の中に会話のきっかけを埋め込むという間接的な方法でコミュニケーションを促そうとしている訳ですが、環境づくりはあくまでも間接的な方法なので、直接コミュニケーションを変えるわけではない。中北さんから伺っているコミュニケーションそのものに効くお話はとても刺激になります。

職場でやってみたいアイデア!

八木:今後グリーンと一緒に笑いを届けます、っていうサービスもやってみたいですね。

中北:面白い、それやりましょうよ。ハエトリソウみたいな面白植物を沢山集めて興味を持たせて、その上で普通の、いわゆるパキラみたいな丈夫な植物を見せたら、めっちゃ欲しがると思います(笑) 僕すごい気になっているんですけど、パキラってあまり枯れないと言われているじゃないですか。あれが枯れている職場をインタビューしてみたくないですか?

八木:したい!雰囲気の悪い職場は植物が枯れるとかってないんですか?と目黒さんに以前聞いたら、ちょっとあります、っておっしゃっていたので、気になっています。その秘密を知りたいです!

目黒:確実にあるのは、植物って物言わないじゃないですか。しゃべらないので。忙しくなると、目がいかなくなるっていうのも原因あるのかなと思っていて。イコール、ギスギスしてくるといったことをちょっと感じますね。

中北:パキラをセンサーにした組織診断ができるかもしれないですね。

八木:「お前全然コミュニケーションできてないじゃないか」と言われたらちょっとカチンとくると思うんですけれど、「みんなが余裕無いからパキラ枯れているよ」といわれたら、それはちょっと改めようかな、ってなるかもしれませんね。

職場でやってみたいアイディア!

中北:あともう一つアイデアとして、会社の真面目な雰囲気を変えるために、社員の人達が社内ラジオをやったらいいんじゃないかと思います。例えば、2週間に1回くらい、お昼時間に、若手3年目とかおしゃべりなマネージャーとかがDJになる社内ラジオです。

目黒:社内ラジオ。面白そうですね!

中北:「どうも、こんにちは~、今日も始まりました、○○ラジオ~」といった具合に。で、はじめると、そこには色々な社内の悩みが届く。 DJ:「新人のA君からのお便りです。『××部長とソリが合いません。どうしたらいいでしょうか?○○さん教えてください。』 確かにそうだよね~、A君も××部長さんももしかするとどっちも悪いのかな?じゃあそんな2人に、聞いてください。○ルフルズで『ガッツだぜ!』」

職場でやってみたいアイディア!

そんな感じで流れていたら、社内も活性化すると思うんですよね。採用のブランディングにもなるし。なんとなくご飯食べながら聞いていてラジオとか流れていたら相当いいと思うんですよ。

八木:すごく良いけれど、誰でもはできないから、笑いのトークやスキル、いじりのスキルみたいなのは、ちゃんと色んな会社でやろうと思ったら訓練積まなきゃいけないし、ネタもね、仕込みが必要になりますよね。ネタ集めとラジオ、これ、やりましょうよ!!

目黒:訓練は、中北さんにDJやりたい人に講習をしていただいて(笑)面白そうです!

まとめ

職場でやってみたいアイデアはその後も膨らみ、数えきれない数に。いくつかのアイデアは、FROM PLAYERSで今後実際に検証予定。
「パキラセンシング」や「社内ラジオ」、うちも試しにやってみたい!という企業様がいらっしゃいましたら、是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。


まとめ

目黒 秀憲

八木 佳子